設計士のやりがいあるとは?
今回は私が設計士としての仕事の中でやりがいを感じる瞬間を3つ紹介したいと思います。
設計士修行中の人は、上司に言われたことばかりを行い、やりがいを感じていない人も多いと思います。
かく言う私もそうでした。
修行期間中は大してやりがいを感じていませんでした。
感じていたのはやりがいではなく、ストレスばかりでした。
最初の方は色々と覚えることもあり、自分自身の成長が肌で感じられたので、
それなりのやりがいを感じていましたが、
ある程度仕事が出来るようになると、そのやりがいも感じなくなりました。
やりがいがなく、上司への不満や給料の安さにストレスを感じていました。
そういった人は私だけでなく、多くいるかと思います。
そんな私でも今では、設計士の仕事にやりがいを感じています。
それは、独立したことも大きな要因ですが、それ以外でもこれを見て、少しでも自分にとってプラスになってくれればと思い、書いていこうと思います。
では、まず1つ目のやりがいポイントです。
1.確認申請が降りたとき
それは、確認申請が降りたときです。
確認申請がイマイチイメージ出来ない人は、
簡単にいうと、家を建てても良いですよ!
と、県や機関から認められることです。
確認申請が降りると、とても嬉しいのと同時に安心します。
よし!という気持ちになります。
建物が建てる為の第一ステップといっても良いでしょう。
しかし、この確認申請のやりがいというのは、
ただ図面を書くだけの仕事をしている人は感じづらいという欠点があります。
自分自身がお客様の要望を聞き、自分自身で設計し、確認申請を降ろすととてもやりがいを感じます。
逆にやりがいを感じないパターンとしては、
上司がお客様の要望等を聞き、自分はただ上司の指示通りに図面を書いて、
上司に提出したら、いつの間にか確認申請が降りているというパターンです。
これは私も経営者として思いますが、これは従業員にとってとても悪影響だと思われます。
上司の立場に立った場合は、確認申請が降りたときは部下に一声感謝を伝えると良いと思います。
続きまして2つ目のやりがいポイントです。
2.建物が建ったとき
2つ目のやりがいを感じるところは、これは多くの設計士が共感してくれると思いますが、
実際に建物が建ったときです。
先程は建てる為の準備段階での話になりますが、
今回は建物が完成した時になります。
あまり設計のことに詳しくない人は、
設計したら、大工さんが建ててくれるんじゃないの?
と思うかもしれません。
しかし、設計から施工というのは、そんなに簡単なものではありません。
実際に建物を建てる過程でいろいろな問題が発生します。
それは設計ミスだったり、設計段階では分からないことだったり、様々です。
これを現場で考えたり、会議等をして解決していかなければなりません。
設計書通りに、問題なく進む現場が1番良いのですが、
こういった苦労がある現場の方が多いです。
なので、実際に建物が出来上がっていくところを見ながら、
実際に完成した時はとてもやりがいを感じます。
しかし、これも1点目と同じ注意事項があります。
それは設計の担当だけさせて、現場には行かせない上司等がいます。
そして、完成した時にだけ、少し見学させるなど、
これで、やりがいを感じろよ!と言わんばかりに達成感を感じさせようとする上司もいますが、
これは部下の立場からすれば、全くといっていいほど、やりがいを感じません。
自分が設計した建物がいつの間にか建っていて、
過程や苦労を知らずに、やりがいなど感じる訳がありません。
なかなか時間を取るのは難しいかもしれませんが、
私は極力部下には担当した建物の状況を見せたり、
苦労した点や設計ミス等の勉強も兼ねて見学に連れて行くようにしています。
3.感謝されたとき
最後の3つ目のやりがいポイントですが、
これは当たり前の話になってしまいます。
なんといってもやりがいを感じるのは、
お客様から感謝された時になります。
全ての業種の人が共感すると思いますが、
人から感謝を伝えられて不快に思う人はいないでしょう。
私が長年設計業を行っている理由として、このやりがいが大きいです。
売上を上げることは企業として重要です。
当たり前の話です。
だからといって、売上を上げることが全てではありません。
綺麗事のように感じる人もいるかと思います。
私も30代の時は売上を上げることだけに集中して経営をしていました。
割りの悪い仕事は正直断っていました。
しかし、売上を上げることだけでは、やりがいを感じられないことに気づきました。
仕事をすることが、苦痛でしょうがなくなりました。
なので、売上を上げることだけではなく、自分がしたい仕事を受けることにしました。
もちろん、売上は落ちました。
ただ、だからといって生活できなくなるレベルではありません。
もしこの時、ひたすら売上を上げることだけを考えて仕事をしていたら、
多分、身体を壊していたと思います。
なので、従業員にも私は少しでもやりがいを感じられるように配慮しています。
本人がどう思っているかは分かりませんが、
私が若い頃に感じないように努力しているつもりです。
これから、設計士になりたい方、
今現在、設計士の方、経営者の方、
これを読んでいただいて少しでも参考になれば幸いです。