私が思う良い設計事務所と悪い設計事務所 就活に役立つ選び方

建築士基本情報

今回は私が思う良い設計事務所と悪い設計事務所について語っていきたいと思います。

とは言っても、私は今まで自分の会社も含めて3箇所しか経験したことがありません。

しかし、設計事務所の経営者としては沢山の人と絡んできました。

設計事務所同士で繋がりはあるので、そういった設計事務所の経営者との話の中で、私が思うどんな設計事務所が良いかを判断したいと思います。

私の経験した事務所の話

では、まず私が経験した設計事務所について書いていきたいと思います。

私が最初に勤めた設計事務所は地元では、そこそこ大きな会社でした。

その当時の私は若く8年程勤めましたが、8年も勤めていれば若くとも色々なことが見えてきます。

まず、私が思ったことは、なかなか外に出してくれないということでした。

設計事務所に勤めたのだから、事務所に籠って黙々と図面を引くことは多々ありました。

しかし、外に出てお客さんとの打合せ等は、なかなかさせて貰えませんでした。

現地調査などの簡単な外出はあったものの、お客さんと直接的に会う機会は少なかったです。

これは、自分が未熟だったのか?という話になるかと思いますが、私は他と比べると優秀でした。

優秀だったから今独立して世間一般でいうところの成功を収めています。

しかし、その設計事務所では自分より優秀じゃない人間がいつも外出していました。

打合せは本当に打合せ?

ここで、設計事務所あるあるなのですが、打合せと称してサボっているパターンがあります。

といっても全て嘘ではありません。

打合せをしてからサボるのです。

そして、遅く帰って来て打合せが長引いたというのです。

最初は私も仕事のことが分からないので全然気になりませんでしたが、

だんだん「あ、あいつサボってるな」というのに気づいてきました。

こういう会社はあまり良くありません。

どうしても、会社の顔というのは打合せに行く人になってしまいます。

図面を引く人と打合せに行く人は同一人物が理想です。

しかし、悪い会社は図面を引くのは、任せっきりにして自分は打合せと称してサボる。

といったことが起きてしまいます。

良い会社かどうかの1つの判断材料として、何年ぐらい修行すれば、外に出してもらえるか?というのを考えてみた方が良いです。

会社、社長の熱意について

続いての判断材料は「仕事に対しての熱意」です。

これは入ってみないと分からない場合が多いですが、

1番重要なのは社長の仕事に対する姿勢です。

設計事務所のよくある話を少しだけします。

設計事務所というのは、中小企業や零細企業が多いと思います。

そういう企業は基本的に家族経営や身内のみで仕事をしている設計事務所も多いです。

そういった身内の中に入るので、それなりの覚悟が必要です。

なぜなら、身内ばかりが良い思いをして、身内以外は出世出来ないなどの不遇を受ける可能性があります。

といっても、身内でやっているところでも良い設計事務所はあります。

では、どうやってそれを見極めるか?

良い事務所と悪い事務所の見分け方

説明していきます。

設計事務所の社長が先代で、実質引退状態ではないということです。

こういった設計事務所は良いところがありますし、社長から学ぶことは大量にあります。

特に将来独立を考えている人ならそういった設計事務所で修行することを強く勧めます。

問題は社長が実質引退状態や二代目社長が身内というものです。

これは、なかなか問題のある設計事務所です。

私の体感だと8割方悪い会社が多いです。

先代は尊敬されているからといって、二代目が尊敬されるはずはありません。

特に二代目は苦労せずに社長になるわけだから、会社を潰す可能性も高いですし、

先代からの社員は基本的に二代目の考え方に非協力的です。

逆に先代が身内ではなく、出来る人に会社を継がせているような会社は素晴らしいです。

継がせる人がいないや、子供がいないなどの条件付きにはなりますが、

自分の子供が建築士なのに、出来る人に会社を継がせているような会社は素晴らしいですが、

私は今まで見たことはありません。

基本的に二代目の家族経営の設計事務所は注意した方が良いです。

逆に先代のところは家族経営でも問題ありません。

最後に給料面での良い会社か悪い会社かの判断について書いていきましょう。

設計事務所の給料について

正直言って、設計事務所というのは給料が安いです。

ただ、基本給が安いからといって悪い会社ということではありません。

それはなぜかというと、設計事務所を経営していれば、調子が良い時、悪い時があります。

調子が良い期は利益が多く、調子が悪い期は利益が少なく苦しいです。

私は基本的には基本給は上げたくありません。

ただ、基本給を上げないと社員がしんどいことも分かります。

なので、私は調子が良い期はボーナスで大奮発します。

これは社員のモチベーションアップになっていると思います。

現に私も会社員時代はボーナスが多いとテンションが上がりました。

良い会社というのは、調子が良い時にボーナスが多いです。

そして、調子が悪い時はボーナスが無かったりします。

これは会社に入ってみないと分からないことですが、経営者として私が思うに、

調子が良い時というのは、みんなが頑張ってくれたということで、

それをボーナスという形で還元しているつもりです。

基本給では、判断せずにボーナスが良いか悪いかで会社を判断するのは良いことだと思います。

しかし、結局社長次第になるので、二代目社長だった場合は多分ボーナスは貰えません。

面接の際、もし給料やボーナスの話になったら、

その経営者の考え方が分かるチャンスです。

調子が良い時はボーナス出すけど、調子が悪い時はボーナスは無いよ!

と言ってくれる人の方が信用できます。

大体2~3ヶ月分とかいう人は、あまり良い印象は私はありません。

いくら、自分が頑張って売上を上げたとしても、還元がありません。

そういった会社は社員のやる気やモチベーションが無くなり、衰退していきます。

以上が私が思う、良い会社と悪い会社の違いです。

設計事務所に勤められている人からは、だいぶ共感される内容だと思います。

将来、設計事務所に勤めたい方の少しでも参考になれば幸いです。