人工知能(AI)の発達によって建築業界はどう変わる?私の予想、意見を解説

建築士基本情報

近年の人工知能と建築について

昨今の日本では、よく人工知能の話をよく聞きます。

ここでは、人工知能=AIとして話していきます。

AIの発達により、人間が仕事をするのではなく、コンピュータが仕事をする未来が待っている。

との予想も出ています。

そして、よくあるのが、将来AIに取られてしまうという業種です。

これは心配になる人もいると思います。

一度考えてみてください。

今の私の仕事は大丈夫だろうか。

今は良くても20年後30年後に無くなってしまうんじゃないだろうか。

不安にさせるようなほどにAIが発達して、人間の仕事を取っていきます。

では、建築業界はどうでしょうか。

建築業界でAIに取られる仕事

今回は、建築業界が今後のAIや人工知能の発達で仕事がどう変わっていくかの私の意見を書いていきたい思います。

まず始めに建築業界でどういった業務が1番AIに取られてしまうのかを書いていきます。

これは、正直言って、CADのトレース等の作業です。

この業務はまず無くなってしまうと思います。

CADのトレースというのが、分からない人に説明させていただくと、

CADのトレースというのは、紙の図面をパソコンのデータにするということです。

古い物件だと、図面のデータが無く、紙の図面しか残っていない場合があります。

その紙をパソコンのCADで書き直しをすることをトレースと言います。

この業務は重要ですが、CADの操作を覚えていれば出来る業務です。

私も新人時代に何度もしたことがあります。

なかなか面倒くさい業務ですが、単純に写すだけなので簡単な業務ではあります。

この作業はおそらく、AIに取られてしまいます。

今、現在もそういったAIがあるのかもしれませんが、まだそこまで精度が高くありません。

ただ、そういったAIがあるということは、どんどん精度が上がっていきます。

なので、おそらく数年でトレース作業自体が無くなってしまう可能性があると思われます。

AIに取られない業務

では、その他の業務はどうでしょうか。

これは、ぶっちゃけた話で、無くなるはずがありません。

確かにAIによって作業の効率化などは多々起きると思います。

ただ、あくまで人間のする作業の効率化です。

人間の手助けするAIなので、人間の仕事が無くなるはずはありません。

AIの発達により、人間の人数は減っていくかもしれません。

誰でも出来るような作業しかしない場合は、AIに仕事を取られてしまうかもしれません。

例えば、人間5人がかりの作業をAI付きマシーンが3人分の働きをするのであれば、必然的に必要人数は2人になってしまいます。


なので、もしAIに仕事が取られてしまうと心配の方は、その2人になるように能力を上げていかなければなりません。

では、次に設計業務について書いていきます。

もしかすると、AIがお客さんの話を聞いて、AIが図面を書いて、AIが申請して、その申請をAIが判断する。

という時代が来るかというと、なかなか非現実的だと私は思います。

どうしても、AIには出来ないことがあります。

AIには難しい設計業務

それは、建築基準法のグレーな部分です。

似たような土地で似たような家を建てるだけなら、AIでも出来ると思いますが、

似たような土地に似たような家を建てることはありません。

それぞれ土地に違いがあり、家にも特徴があります。

なので、毎回建築条件というのは違うのです。

ハウスメーカーなどが土地を買って分譲して、建売するならAIでも出来るかもですが、

それ以外はとてもAIに出来るとは思いません。

色々な法律や、条件をAIが判断できるのか。

分かりやすいものなら、判断出来るでしょう。

ただ、微妙な場合はどうでしょうか。

こういう解釈をすれば良いけど、こういう解釈だとダメだよね。

と言ったようなことはあります。

そういった時は、都道府県の施設に相談に行かなければなりません。

そういった業務はAIには出来ないものだと思います。

なので、設計業務に関してはAIに取られる心配はないかと思います。

ただ、これも先程の話と一緒で、設計業務に関してもAIが人間の手助けをしてくれることは間違いないです。

昔は手書きの図面がメインでした。

今はパソコンのCADで書く図面がメインになりました。

そして、いずれはAIが書く図面がメインになってくるかもしれません。

そうすると設計士の必要人数は減っていきます。

そういった変化の中で生き残っていく為には、時代について行かなければなりません。

私も、もう歳だから。と言い訳出来ない世の中になってしまいそうで不安です。

これからも色々なことを学ばなければと思います。

まとめ

最終的なまとめになりますが、

建築関係の仕事はAIに取られるかの疑問について、

私の考え方では、

AIによって、必要な人数は減るけど、全ての業務がAIに取られるはずがないと思います。

皆様もこれから建築関係の仕事をしていくのであれば、AIを上手く使える人にならなければなりません。

といっても、人を上手く使うよりAIを上手く使う方がよっぽど楽だと思います。

なので、時代の変化について行って頑張っていきましょう。

私も頑張らなければなりません。

最後になりますが、私はAIの発達を良い方向に考えています。

現在、AIで出来る業務を人間が時間をかけて行っています。

なので、そういった業務をAIにお願いすれば、人間の時間が空きます。

人間の時間が空けば、その分他のことに集中できます。

その他のことに時間をかけてより良い建物をたくさん建てていければ、

日本の建築はさらに良くなっていくかと思います。